この現象は、NVIDIA Optimusテクノロジーを搭載したノートPCの正常な動作です。仕組みを解説します。
Optimus搭載ノートPCでは、物理的に画面に接続されているのはCPU内蔵グラフィックス(この場合はIntel HD Graphics 4600
)です。そのため、Windowsのディスプレイ設定では常時、内蔵グラフィックスがアクティブなGPUとして表示されます。
専用GPU(dGPU、GeForce GT 820M
)は、ゲームや専門的なソフトウェアなど、高い描画性能が求められる場面で「縁の下の力持ち」として働きます。dGPUが計算・描画した映像データを、最終的にCPU内蔵グラフィックスに渡して画面に表示させているのです。
つまり、
- 軽い作業時: 内蔵グラフィックスのみが動作し、省電力に貢献します。
- 重い作業時: dGPUが描画処理を行い、その結果を内蔵グラフィックス経由で表示します。
NVIDIAコントロールパネルのPhysX設定は物理演算用、3D設定はアプリケーションごとの描画担当GPUの指定用であり、ディスプレイ出力そのものを切り替えるものではありません。
結論として、お客様のPCは仕様通りに正しく動作していますので、ご安心ください。